こんにちは。
新座きりん歯科クリニックです。
「歯周病って聞いたことはあるけど、どんな病気?」
「歯周病が全身の健康にどう影響するの?」
このような疑問はありませんか?
歯周病は、歯垢の中に存在する細菌が原因で起こる炎症性の疾患です。歯茎や歯を支える骨が弱くなるだけでなく、全身の健康にも悪影響を与えてしまうこともあります。本記事では、歯周病とはどのような病気なのか、原因や全身への影響について解説します。
目次
■歯周病とは?
歯周病とは、歯垢の中に存在する歯周病菌が原因で、歯茎や歯を支える骨に炎症が起きる病気です。歯周病は「歯肉炎」と「歯周炎」の2段階に分けられます。
◎歯肉炎
歯肉炎は歯周病の初期段階であり、歯茎の赤みや腫れが主な症状です。この段階で適切な処置を施せば、健康的な状態に戻る可能性が高いです。
◎歯周炎
歯肉炎が進行すると歯周炎になり、歯を支える骨まで炎症が広がります。炎症が進むと歯を支える骨が少しずつ破壊され、歯が抜け落ちる危険性があります。
■歯周病の原因
歯周病の主な原因は、歯垢(プラーク)です。1mgの歯垢には1億以上の細菌が存在していると言われており、その中には歯周病を引き起こす細菌もいます。これらの細菌が増殖すると毒素を排出し、歯茎に炎症が生じるのです。
また、以下の因子(リスクファクター)は歯垢の蓄積や免疫力の低下を引き起こし、歯周病を悪化させる可能性があり、注意が必要です。
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- ・糖尿病
- ・喫煙
- ・歯並びの乱れ
- ・歯ぎしり・食いしばり
- ・不適合な被せ物
- ・ストレス
- ・ホルモンバランスの乱れ
■歯周病と全身疾患の関係
歯周病は、糖尿病や心疾患、脳血管疾患など全身の健康にも深い関わりがあります。どのようにして関連しているのか見ていきましょう。
◎糖尿病
糖尿病は、「インスリン」というホルモン不足や機能低下が原因で、血糖値が調整されず高血糖が続く病気です。歯周病と糖尿病は相互に影響しています。
歯周病に罹患すると歯茎から分泌される炎症物質が全身を巡り、インスリンの機能を低下させ、血糖コントロールを難しくします。逆に、糖尿病がある場合は免疫力の低下が進み、歯周病が発症しやすくなるので注意が必要です。
◎心臓病
歯周病菌が血管を通じて心臓に到達すると、心臓の血管壁に炎症を引き起こし、動脈硬化を促進します。これにより、狭心症や心筋梗塞などの心臓疾患のリスクが高まる可能性があります。
◎脳血管疾患
心臓病と同様の炎症反応が脳の血管でも起こることがあります。炎症により血管が破損したり閉塞したりすると、脳への血流が妨げられ、脳卒中や脳出血、脳梗塞の原因となることがあります。
◎低体重児・早産
妊娠中の女性が重度の歯周病に罹患すると、歯周病菌が胎盤を通して胎児に影響を及ぼすことがあります。胎児への栄養や酸素の供給が不足し、低体重児や早産のリスクが高まるとされています。
◎誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎とは飲食物や唾液が誤って肺に入り込んで発症する肺炎です。通常、気管に何かが入っても反射的に咳をすることで排除できますが、高齢になるとその機能が衰えてしまい、肺に入り込みやすくなります。
誤嚥性肺炎を引き起こすと言われているのが歯周病菌です。口腔内に歯周病菌が大量に存在し、誤嚥によって肺に運ばれると肺炎の発症リスクが高まります。
■歯周病予防のためにできること
歯周病を予防するためには、丁寧なブラッシングや生活習慣の改善などを積極的に取り組む必要があります。
◎毎日丁寧にケアする
歯周病予防は毎日の口腔ケアが重要です。
歯ブラシはもちろんのこと、デンタルフロスや歯間ブラシといった清掃補助用具を使って歯と歯の間の汚れをしっかりと取り除きましょう。
◎バランスの取れた食事を摂取する
バランスの取れた食事もお口の健康を守るために重要です。ビタミンC・ビタミンD・カルシウムなどを積極的に摂取しましょう。
◎禁煙する
喫煙は、歯周病のリスクを大幅に高めますので、できれば禁煙を目指しましょう。禁煙することで歯周病だけでなく、さまざまな健康問題から身を守れます。
◎定期的にクリーニングを受ける
定期的な歯科検診とプロフェッショナルクリーニングを受けましょう。自宅でのケアだけでは取り除けない歯石や歯垢を除去し、歯周病の進行を防げます。
クリーニングは、歯周ポケットの深さや歯茎の状態に応じて、3〜6ヶ月に1回の頻度で受けるのが理想的です。
【当院は予防処置にも力を入れています】
歯周病は初期段階では歯肉炎として現れ、放置すると歯周炎に進行し、最終的には歯が抜け落ちることもあります。歯周病の発生や進行を予防するには、歯垢を取り除くことが大切です。
当院は歯周病予防に力を入れており、プロフェッショナルクリーニングで歯周病の発生や進行を抑えます。
一人ひとりの状態やライフスタイルに合わせたプランを立て、お口の健康を維持するお手伝いをしています。歯周病に関するご心配や疑問がある場合は、どうぞお気軽にご相談ください。