
こんにちは。新座きりん歯科クリニックです。
「根管治療に何度も通っているのに治らない」
「他院で抜歯するしかないと言われたけれど、本当に自分の歯を残せないの?」
このようなお悩みはありませんか?
根管治療は見えない部分に細菌が残ってしまったり、歯の微細なヒビが原因で炎症が繰り返されたりすることがあります。
しかし、根管治療で改善しないからといって、必ずしもすぐに抜歯をしなければならないわけではありません。
再治療が難しいケースでも、「歯根端切除術」という方法によって、ご自身の歯を残せる可能性があります。
本記事では、根管治療が治らない原因、歯根端切除術のメリット・デメリット、治療の手順などについて解説します。
目次
■根管治療が治らない4つの原因
根管治療とは、歯の内部にある「歯髄(しずい)」と呼ばれる神経や血管が収まっている根管(こんかん)から、感染した組織や細菌を取り除き、薬剤を詰めて封鎖する治療です。
一般的に、前歯であれば2〜3回、奥歯でも3〜5回ほどの通院で治療が完了するのが目安とされています。
ところが、5回以上通院を重ねても症状が落ち着かないケースがあります。その原因は以下のようなものが考えられます。
◎根管内に細菌が取り残されている
治らない原因として多いのが、根管の中に感染源が残ってしまっているケースです。
歯の根管は、一本の管ではありません。木の根が地中で枝分かれするように、細かな枝が何本も伸びていたり、根の先端付近では網目状の構造が広がっていたりします。
肉眼やルーペだけで治療を行う場合、枝分かれの奥に潜む細菌を完全に除去しきれないことがあります。奥の汚れが残っていれば、そこからまた細菌が増殖してしまうのです。
◎見逃されている根管がある
きちんと治療したはずなのになぜか治らない場合に疑われるのが、未発見の根管の存在です。
代表的な例が、上の奥歯(上顎第一大臼歯) にある「MB2」と呼ばれる第4の根管です。通常、上顎の第一大臼歯は3本の根管ですが、もう1本根管が隠れている場合があります。
未処置の根管が一つでも残っていれば、そこにすみついた細菌は増殖を続けます。他の3本の根管をどれだけ丁寧に清掃しても、残りの1本が感染源であり続けるかぎり、症状は改善しないのです。
◎歯にヒビ(クラック)や穿孔がある
根管内をどれだけきれいに清掃しても歯にヒビや穿孔がある場合は、治癒は見込めません。
髪の毛ほどの小さなヒビであっても、細菌にとっては十分な侵入経路です。いくら根管内を消毒しても、イタチごっこのように感染が繰り返されてしまいます。
穿孔(せんこう)とは、過去の治療中に根管の壁に穴が開いてしまった状態です。穴が塞がれていなければ、そこからも細菌が入り込み、慢性的な炎症を引き起こし続けます。
◎以前の治療の精度が不十分だった
過去に受けた根管治療の質が影響しているケースも少なくありません。
たとえば、根管充填(根管に最終的な薬を詰める処置)が歯の根の先端まで届いていない場合。詰め物が足りない空間には細菌がすみつきやすく、時間の経過とともに感染が広がっていきます。
一方で、薬剤が根の先端を超えて押し出されてしまった場合も、異物として組織を刺激し、炎症の原因になることがあります。
■根管治療で治らない歯を残す歯根端切除術とは?
根管治療を丁寧にやり直しても症状が消えない──再治療を試みたけれど改善が見られない場面で検討されるのが、「歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)」という外科的治療です。
これは、歯ぐきの側から小さく切開して、歯の根の先端を数ミリメートル切り取り、そこにたまった病巣(膿の袋や肉芽組織)を直接除去する手術です。
切り取った根の断面は、MTAセメントなどの特殊な材料で封鎖(逆根管充填)します。
◎歯根端切除術が必要になるケース
歯根端切除術は、次のようなケースで検討されます。
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・再根管治療をおこなっても症状の改善が見られないケース
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・被せ物の土台が強固に接着されていて、除去しようとすると歯が割れるリスクが高いケース
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・折れたファイルが根管内に残っていて先端まで清掃できないケース
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・根管の形態が極端に複雑で器具が到達しきれないケース
◎歯根端切除術の治療の流れ
歯根端切除術は以下の流れで行います。
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・術前検査(CT撮影・診断)
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・局所麻酔
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・歯ぐきの切開・骨の除去
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・根の先端の切除と病巣の除去
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・逆根管充填(MTAセメントなど)
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・縫合・術後管理
手術自体は約60〜90分程度で完了します。その後、1週間ほどで抜糸をおこない、3ヶ月後・6ヶ月後などにCT撮影で治癒の経過を確認していきます。
◎歯根端切除術のメリットとデメリット
歯根端切除術の大きなメリットは、抜歯を回避して自分の歯を残せるという点です。抜歯してしまえばインプラントやブリッジ、入れ歯といった人工物で補うことになりますが、天然の歯に勝る代替物はありません。
また、被せ物や土台を外す必要がないのもメリットの一つです。再根管治療の場合は高額なセラミッククラウンや土台をいったん壊して除去しなければなりませんが、歯根端切除術なら被せ物をそのまま温存できるケースが多いです。
一方、外科手術である以上、術後に腫れや痛み、内出血が生じることがあるのがデメリットです。通常は数日から1週間ほどで治まりますが、日常生活への一時的な影響は避けられません。
また、すべての歯に適応できるわけではありません。歯根が全体的に破折している場合や、重度の歯周病で骨の支えが大きく失われている場合は対象外となります。
【当院では根管治療から歯根端切除術まで対応しています】
根管治療を続けても治らない場合、細菌の取り残しや未発見の根管、歯のヒビ、過去の治療精度など、様々な原因が考えられます。
再根管治療を行っても改善が見られないケースや、被せ物を外すことで歯を失うリスクが高いケースは、歯根端切除術が適応になることがあります。
外科的な処置となるため一時的な腫れや痛みを伴うデメリットもありますが、天然の歯を温存できる可能性が高まります。
歯は一度抜いてしまうと二度と元には戻りません。治療が長引いているからといってすぐに抜歯を選択するのではなく、歯根端切除術も視野に入れて治療法を検討することが大切です。
新座きりん歯科クリニックでは、歯科用CTやマイクロスコープを用いて、一貫した診療を行っています。長引く根管治療でお悩みの方や、歯をできるだけ残したいとお考えの方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。





