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歯周病が重度になると糖尿病や心疾患などの全身疾患を引き起こすって本当?

2025年2月20日


こんにちは。

新座きりん歯科クリニックです。


「歯周病って、歯ぐきだけの問題じゃないの?」

「歯周病って全身の病気と関係があるって本当?」

このような疑問はありませんか?


歯周病が進行すると歯を失うだけでなく、糖尿病や心疾患など、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。本記事では、歯周病と全身疾患の関係、重度の歯周病にならないためにできることを紹介します。お口と全身の健康を守るためにも、ぜひ参考にしてください。


■歯周病とは


歯周病は歯周病菌が出す毒素によって、歯ぐきや歯を支える骨に炎症が起きる病気です。


歯周病の初期段階を「歯肉炎」と言い、歯ぐきが赤く腫れたり、歯みがきの時に出血したりすることがあります。歯肉炎が進行し、歯を支える組織が破壊され始めた状態を「歯周炎」と言います。歯ぐきの腫れや出血がさらにひどくなり、歯がグラグラしたり、口臭が気になったりすることも。さらに進行すると歯を支える骨が溶けて、歯が抜け落ちてしまうこともあります。


歯周炎は、初期段階では自覚症状がほとんどありません。そのため、気づかないうちに進行していたということも多いです。


■歯周病が引き起こす全身の病気


歯周病と全身疾患は、一見すると関係がないように思えるかもしれません。しかし近年の研究で、歯周病が全身の健康に影響を及ぼすことが明らかになってきています。


では、なぜ歯周病が全身の病気を引き起こすのでしょうか。そのメカニズムは、歯周病菌が出す「炎症性物質」にあります。


歯周病になると歯ぐきに炎症が起き、その場所では炎症性物質が作られています。炎症性物質は血液の流れに乗って全身に運ばれ、様々な臓器で炎症を引き起こしたり、免疫システムが過剰に反応したりすることで病気の発症や悪化につながってしまうのです。


歯周病と関連する全身の病気は、以下のようなものが挙げられます。


◎糖尿病

糖尿病とは、血糖値をコントロールする「インスリン」というホルモンの働きが低下し、血糖値が高い状態が続く病気です。糖尿病には、大きく分けて1型糖尿病と2型糖尿病があります。


1型糖尿病は、自己免疫疾患などによりインスリンを分泌する細胞が破壊され、ほとんど分泌されなくなった状態です。一方、2型糖尿病は遺伝や過食、運動不足などの生活習慣が関与して、インスリンの分泌量が不足したり働きが悪くなったりした状態です。


糖尿病と歯周病は、互いに深く関わり合っている疾患です。歯周病になると、それによって生じる炎症物質がインスリンの働きを妨げ、血糖値をコントロールする能力が低下します。一方、糖尿病になると免疫力が低下し、歯周病が悪化しやすくなります。


◎心疾患

心疾患とは、心臓の機能が低下して起こる様々な病気の総称。心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割を担っており、生命維持に欠かせない臓器です。


歯周病菌が血管内に入り込むと炎症を引き起こし、動脈硬化を促進する可能性があります。動脈硬化は心筋梗塞・狭心症・脳梗塞などのリスクを高めます。


◎誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液が誤って気管に入り込み、肺に炎症を引き起こす肺炎のことです。


歯周病菌が唾液とともに肺に入り込み、炎症を引き起こすことがあります。特に、高齢者や嚥下機能が低下している方は注意が必要です。


◎低体重児・早産

歯周病は、早産や低体重児出産のリスクを高める可能性があります。歯周病によって生じる炎症物質が血流を通して子宮に到達すると、子宮収縮を引き起こしたり、胎児の発育を妨げたりする可能性があります。


特に妊娠中はホルモンバランスの変化により、歯周病が悪化しやすい状態です。妊娠中もなるべく歯周病の予防に努める必要があります。


■重度の歯周病にならないためにできること


歯周病は、日々のケアと歯科医院での定期的なケアで予防できる病気です。


歯周病から歯を守るために、私たちができることとしては、まず、毎日丁寧に歯みがきすること。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスも使って歯と歯の間、歯周ポケット(歯ぐきと歯の境目の溝)に付着した歯垢(プラーク)を取り除くことが大切です。


ドラッグストアなどでは様々な種類の歯間ブラシやデンタルフロスが販売されているので、歯科医師や歯科衛生士に相談して、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。


そして、どんなに丁寧に歯みがきをしても取り除けない汚れが発生します。そのため、歯科医院での定期的なクリーニングも欠かせません。3ヶ月~半年に一度を目安に、定期検診を受けるようにしましょう。


また、喫煙は、歯周病の大きなリスク要因です。タバコは歯ぐきの血流を悪くし、歯周組織の修復を妨げるため、歯周病の進行を早めます。禁煙することで歯周病のリスクを大幅に減らすことができるので、ぜひ禁煙を心がけてください。


また、食生活にも気を配りましょう。甘いものや炭水化物を摂りすぎると、歯垢(プラーク)が増えやすくなります。バランスの取れた食事を心がけ、よく噛んで食べることで唾液の分泌を促し、口の中を清潔に保ちましょう。キシリトール入りのガムを噛むのも効果的です。


これらの予防策を実践することで歯周病から大切な歯を守れる可能性が高まります。


また、歯周病は早期発見・早期治療が大切です。ぜひ、以下の記事も参考に、ご自身の歯の状態をチェックしてみてくださいね。


>>>『歯周病は早期発見が大切!セルフチェックしてみよう


【症状がなくても定期検診を受けよう】


歯周病の原因菌が出す炎症性物質は、血管を通じて全身へと運ばれます。この炎症性物質が糖尿病の悪化や心臓の血管の動脈硬化を促進させることがあるのです。しかし、重症化する前であれば、セルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアで予防・改善が期待できます。


「症状がないから大丈夫」ではなく、将来の健康を見据えて、積極的に歯周病予防に取り組みましょう。


当院では、患者さま一人ひとりのお口の状態やライフスタイルに合わせた予防プランを提案しています。「歯医者は歯が痛くなってから行くところ」と思わず、ぜひ定期的な検診にお越しください。


新座きりん歯科クリニック
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