こんにちは。新座きりん歯科クリニックです。

透明なマウスピースで周りの人に気づかれにくいインビザライン。最近、芸能人やインフルエンサーの間でも話題になっていることから、気になっている方も多いのではないでしょうか？

しかし、インビザラインは万能ではありません。歯並びの状態によっては治療が難しいケースもあります。

そこで本記事では、インビザラインができない歯並びやそのような場合の対処法について紹介します。

■インビザラインができない状態とは？

インビザラインは、さまざまな症例に対応できますが、得意なケースと苦手なケースがあります。ここでは、インビザラインでは改善が難しい歯並びやできない口腔状態を紹介します。

◎インビザラインができない歯並び

インビザラインは、適応症例が限られた矯正方法です。以下のような歯並びはできない可能性があります。

• ・重度の叢生（ガタガタな歯並び）

• ・重度の出っ歯

• ・重度の受け口

• ・過蓋咬合（上の歯が下の歯を深く覆っている状態）

• ・開咬（奥歯は噛み合っているが、前歯が噛み合わない状態）

基本的に軽度～中等度のガタガタや出っ歯、受け口などには対応できます。

しかし、重度になると歯を動かすスペースが不足するため、抜歯が必要になるケースも少なくありません。

抜歯を伴う矯正治療は、歯を大きく動かす必要があるため、インビザラインだけでは難しい場合があります。

また、過蓋咬合や開咬といった症例は、インビザラインでは難しい動きになるためワイヤー矯正が適している場合があります。

◎インビザラインができない口腔状態

以下のようなお口の中の状態は、インビザラインが難しい可能性が高いです。

• ・重度の歯周病に罹患している

  
  

  歯周病が進行している場合、歯を支える骨が弱くなっており、矯正治療自体が難しいケースがあります。歯周病を悪化させるリスクもあるため、まずは歯周病治療を優先しましょう。

• ・複数本のインプラントが入っている

  
  

  インプラントは顎の骨に固定されているため、インビザラインで動かすことはできません。インプラントの本数や位置によっては、矯正治療が難しい場合があります。

• ・歯茎の中に埋まっている歯がある

  
  

  歯茎の中に埋まっている埋伏歯は、矯正治療前に外科手術を行い、ワイヤーで引っ張り出す処置が必要になることがあります。

• ・骨格に問題がある

  
  

  あごの骨に問題がある「骨格性の不正咬合」は、外科手術とワイヤー矯正との併用が必要になるケースも少なくありません。

◎インビザラインが向いていない

インビザラインの特性上、向き不向きがあります。

インビザラインは、マウスピースを1日20時間以上装着する必要があります。つまり、食事や歯磨きの時以外は、ほぼ装着し続ける必要があるため、「そんなに長い時間装着していられない」という方は、インビザラインでの矯正は難しいかもしれません。

また、マウスピースは毎日洗浄しないと、細菌が繁殖してむし歯や歯周病のリスクが高まります。お手入れは苦手という方もインビザラインが不向きと言えます。

さらに、インビザラインは、1～2週間ごとに新しいマウスピースに交換していく必要があります。「うっかり忘れっぽい」「スケジュール管理が苦手」という方は、再検討した方が良いかもしれません。

■インビザラインができない人はどうする？

インビザラインができない場合や向いていない場合は、以下の代替案となる矯正方法で歯並びの改善を目指せます。

◎ワイヤー矯正

矯正治療の定番とも言えるワイヤー矯正は、歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる装置を付け、ワイヤーを通して歯を動かしていきます。

ワイヤー矯正は、インビザラインでは難しい症例にも対応できるという強みがあります。

装置が目立つというイメージがあるかもしれませんが、ブラケットの素材や形状も進化し、目立ちにくいものも増えてきました。

◎裏側矯正

裏側矯正は、歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する矯正方法です。

表側からは装置が見えないため、矯正していることにほとんど気づかれることはありません。「矯正していることを周りに知られたくない！」という方にぴったりの矯正方法と言えるでしょう。

◎コンビネーション矯正（インビザラインとワイヤー矯正の併用）

コンビネーション矯正とは、インビザラインとワイヤー矯正を組み合わせた方法です。

たとえば、初期段階はワイヤー矯正で歯を大きく移動し、仕上げにインビザラインで微調整を行うといった方法があります。

症例によっては、それぞれの矯正方法を単独で行うよりも治療期間の短縮ができる場合があります。

両者のメリットを活かせる魅力的な治療法ですが、もちろん全ての人に適しているわけではないので注意しましょう。

■歯科医師とよく相談して自分に合った矯正方法を選択しよう

インビザラインは、顎の骨格に問題があったり歯並びの乱れが重度だったりする場合、難しいケースもあります。

しかし、できない場合でもワイヤー矯正や裏側矯正、コンビネーション矯正など、さまざまな選択肢があり、治療できる可能性は十分にあります。

どの矯正方法が自分に合っているのか知りたい場合は、歯科医師に相談するのが一番です。当院では、無料カウンセリングを実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。