こんにちは。

新座きりん歯科クリニックです。

目立たずに矯正治療を受けられることから人気が高まっているマウスピース矯正。

「本当に歯が動くのか不安…」

「どんな仕組みで歯並びが変わるんだろう？」

といった疑問や不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、マウスピース矯正で歯が動く仕組み、歯を動かすための補助装置の種類、よくある質問を紹介します。

■マウスピース矯正で歯が動く仕組み

マウスピース矯正は、1日20時間以上マウスピースを装着することで歯並びを改善する治療方法です。しかし、「どうしてマウスピースをつけるだけで歯が動くの？」と疑問に思う方もいるでしょう。ここでは、マウスピース矯正で歯が動く仕組みについて解説します。

◎マウスピースが歯に力を加える

マウスピース矯正では、オーダーメイドのマウスピースを装着します。マウスピースは、現在の歯並びよりもわずかに歯が移動した状態を再現しており、装着することで歯に力が加わります。

◎歯根膜が歯を動かす準備をはじめる

歯と歯を支える骨の間には「歯根膜(しこんまく)」と呼ばれるクッションのような組織があります。

マウスピースによって歯に力が加わると歯根膜が反応し、「破骨細胞(はこつさいぼう)」と「骨芽細胞(こつがさいぼう)」と呼ばれる2つの細胞が活発に働きはじめます。

◎破骨細胞と骨芽細胞の働きによって歯が移動する

マウスピースによって圧迫された側の歯根膜では、破骨細胞が働きはじめ、歯を支える骨が溶けて歯が移動するスペースができます。

そこに歯が移動すると、反対側の歯根膜では骨芽細胞が活性化し、新しく骨を作り出します。

破骨細胞が骨を溶かし、骨芽細胞が新しい骨を作るという一連の働きによって、歯が少しずつ動いていくのです。

マウスピース矯正では常に力をかけるため、1～2週間ごとに新しいマウスピースに交換します。新しいものに交換するたびに理想の歯並びに近づいていきます。

■マウスピース矯正(インビザライン)で使用する歯の動きをサポートする装置

当院では、マウスピース型矯正装置「インビザライン」を用いた治療を提供しています。インビザラインは単独でも歯を動かせますが、幅広い症例に対応するために以下の補助装置を併用することがあります。

◎アタッチメント

アタッチメントは、歯の表面に接着する小さなプラスチック製の突起物です。マウスピースと歯をしっかりと密着させ、力を効率的に伝えます。アタッチメントを使用することで歯を回転させたり、斜めに動かしたりといった難しい動きも可能になります。

◎顎間ゴム

顎間ゴムは、上下の噛み合わせを調整する際に用いられる小さなゴムです。歯の表面に「ボタン」と呼ばれる装置を装着し、そこにゴムを引っ掛けて使用します。顎間ゴムは治療の中盤から終盤にかけて使用されることが多いです。

◎アンカースクリュー

アンカースクリューは、小さなチタン製のネジを歯ぐきに埋め込み、そこを固定源として顎間ゴムをかけて歯を動かす装置です。「インプラント矯正」とも呼ばれていますが、歯を失った際に用いられるインプラントとは異なります。

アンカースクリューを使用することで奥歯の移動や前歯の後方移動が可能になり、難しい症例にも対応できるようになります。

■マウスピース矯正で歯が動く仕組みに関するよくある質問

ここでは、マウスピース矯正に関するよくある質問を紹介します。

◎歯が動くときは痛いですか？

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比較して痛みが少ないとされていますが、歯が動く際の痛みは全くないわけではありません。

特に、新しいマウスピースに交換した直後は、痛みや締め付け感を覚える方が多いです。ただし、ほとんどの場合2～3日程度でおさまります。

もし痛みが我慢できないほど強かったり、長引く場合はトラブルが発生している可能性が高いです。自己判断せずに歯科医師に相談しましょう。

◎どのくらいの期間で歯が動いたと感じられますか？

マウスピース矯正による歯並びの変化は、早い方で1ヶ月程度で感じる方もいます。しかし、マウスピース矯正は半年～2年程度かけて歯並びを改善していくものです。

また、歯の動きはゆっくりとしたもののため、毎日鏡を見ていても変化に気づきにくい場合があります。焦らず根気強く治療を続けましょう。

◎マウスピース矯正で噛み合わせは動かせますか？

はい、噛み合わせも動かせます。特にインビザラインは、アタッチメントや顎間ゴムなどを併用することで、上下の噛み合わせを調整することが可能です。

ただし、前歯を対象にした部分矯正は、噛み合わせは治せません。また、骨格に問題があるような重度の症例は、マウスピース矯正では対応できないケースもあります。

【マウスピース矯正が気になる方はお気軽に当院までご相談ください】

マウスピース矯正は、歯根膜と骨の働きによって歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。計画通りに歯を動かすためには、マウスピースを1日20時間以上装着する必要があります。

マウスピース矯正は透明な装置で目立ちにくく、取り外しができることから、ますます人気が高まっている矯正方法です。もちろん、マウスピース矯正は全ての人に適しているわけではありません。向き不向きがありますので、もしマウスピース矯正に興味をお持ちでしたら、新座きりん歯科にお気軽にご相談ください。